TOP > 歴史・地理 > 伝承「坂ノ上 宮島のなぞ」 ≪ 伝承「坂ノ上 宮島のなぞ」 ≫
 朝日さす、夕日かがやく、びんかの下に、うるし千たる、朱千たる。・・・坂ノ上の入口、宮島というところに、むかしから伝わるこのことばには、いろいろな風評があります。
 むかし、落ち武者が隠れ場として、そこに住みつき、沢山のたから物を土中深く埋めたとか、又なぞの文句を子孫に残したのが、そのままでいるとか。その場所は雑木林のそばで、そこを歩くとポンポンと、不思議な音が響くというのです。
 村の人達は「ここに間違いがないから掘ってみよう」と何度か話題になったことは、ありましたが、誰も掘り起こした者は、ありませんでした。以前その近くの土地を開墾した時、土器の一部らしい物が出た事実と思い合わせますとあるいは、この言葉の意味も、何かがあるように思われるのですが、今では宅地造成ですっかり地形も変わってしまいました。故に、その宝物は、永久に日の目にあう事もなく、なぞの言葉と共に人々から忘れされられようとしています。(坂ノ上西組 中村治)

<坂ノ上の入り口に当たる宮島>  
引用:「ふる里わら科八社~第一集~」(大川寿大学講座受講生一同・静岡市中央公民館大川分館、1980)