TOP > 歴史・地理 > 伝承「日向 山男伝説」 ≪ 伝承「日向 山男伝説」 ≫
 日向の方に籠沢という所がある。この地の奥は藤代山という大山である。二十年ばかり前、安倍西河内寺尾村の猟師が、大きな人の形をして毛が生えたものを鉄砲で射止めた。それはあまりに恐ろしい形だったので、猟師は、そのまま家に帰ると病になりしんでしまったが、遺言で「我、こうこうのものを打ちとめた。一年も過ぎたら行って見るように。」と言ったので、一年余り過ぎてから行って見たところ、すねの骨が大変に長くて、かたわらには四、五尺(約一・二~一・五㍍)もあるだろうと思われる白い毛が、おびただしくあったと言う。

<山道にあった食痕>  
引用:新風土記/「駿河の伝説」小山枯柴編著・宮本勉校訂、羽衣出版、平成6年